刀@くものした 

私は問う
届かない幻影の空へ

この靉靆の下
何を風として
走ればいいの
この暗愁に
終わりなどあるの

黒の水面に
花弁一つ

一つ一つ
枯れ往く水溜り



お前は
騙されてるんだ
古狐に
騙されているんだ

私には
心劣りしている
暇なんて
ないんだ

「狂気を保て…
正気を捨てろ…」



空が舞い上がる
思わず目を閉じる
汚いメロディーを
掻き消した

同時に
カラカラという
不快な音も
止まった

初めて
哀咽が漏れた

「祈る事など無意味だよ。」
そう言っていた
自分に今
できる事は
祈る事しかないんだよ





届かない空
響き舞い落ちる

前が見えぬなら
歩みを止めればいい

日が昇るまで

夜道を歩く必要は
君には無いんだよ


カラカラ